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sakana interview
       sakana  Campolano  発売記念インタビュー
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ー引っ込み思案だった子供時代の心のよりどころー
 
lete:ここからはくだけて(笑)アルバムとは別の質問になります。子どもの頃はどんな子供でしたか?
西脇:子供の頃の話しは正直になれば、面白い話がたくさんあるじゃないですか(ポコペンさんの方を向いて)。
Pocopen:私の子供の頃はとても内気で暗かったんです。
lete:え〜?人見知りだったんですか。
Pocopen:人見知りは勿論だけど、吃りがちだし、ずっと引っ込み思案でしたね。西脇くんは対照的だと思いますよ。
lete:へぇ、そうなんですか!今は二人が逆になったんでしょうかね(笑)? 物でも人でもいいのですが、何が好きな子だったのですか?武田さん(TICAの武田カオリ)は松本伊代になりたくて憧れてたそうですよ。
Pocopen:へぇ、私はどうでしょうね〜。フレディーマキュリーになりたかったですかね?
lete:えぇ〜〜?男じゃないですか(笑)。まず性転換しないと。
Pocopen:冗談ですよ。
西脇:酷い目にあったんだよね? 学校帰りに歩いているとクラスの男の子が蹴ったりとか、
Pocopen:そうそう、上からね、舞い降りてきて。
(一同笑)
lete:男の子にですか(笑)
Pocopen:その頃は痩せてて赤い縁の眼鏡かけてたし、いじめたくなる感じだったのかも。
lete:その頃って赤縁の眼鏡が多かったですね、今みたいにフレームレスとまだ無かったですし。
Pocopen:のびたくんみたいだったんです(笑)
lete:何っていうか、完全にからかって楽しんじゃってますね、男子は女子より子供ですからね。ちなみにやり返さなかったのですか?
Pocopen:人間ができていてね(笑)。あの頃は笛でぶたれて大きなアザができても全く頭にこなかったんですよ。ボーっとしていて。
西脇:その時にキレなかった分、今キレてるのかも(笑)
(一同笑)
lete:何をきっかけに?
Pocopen:「道徳の時間」になぜ私をクラス全員の男子が虐めるのですか?という議題になりました。それまで虐められていても気にしていなかったのに、そこで皆にいきなり注目されて涙があふれてきました。その時初めて、自分は酷い目に遭っていたということを悟りました。その後は逆に男の子に対して疑り深くなっちゃって、ただ「おい」とか話しかけてくれただけなのに「何だよ!」と威嚇して(笑)。自分でもわけわからなくなったり、
lete:攻撃は最大の防御ですから(笑)まぁ、そうなりますよね。それが過剰にになっちゃったんですね。
Pocopen:そんな不器用な子供時代でしたね。
lete:そんな不器用な時代の心のよりどころは、どこにあったのですか?
Pocopen:なんでしょうね? Queenや、THE BEATLESとか、T.Rexが、私の心を慰めてくれたんだと思う。
lete:フレディーマーキュリーは、世の中から異端だと打たれて、それを乗り越えた人ですから、何か響くものがあったのかもしれないですね。
Pocopen:実は異端だなんて知りませんでした。はじめに歌声に惹かれて聴いていて、中学生になってレコードを買ってから、初めて写真を見て想像していた姿と大幅に違いショックを受けたのを、昨日のことのように思い出します(笑)。あまりにも歌と声のギャップがありすぎて、「これはどういうことだろう?」とその事に気をとられて、淋しさが紛れていたかもしれません(笑)。
lete:そういうの大事ですよね。
 
 
ー体操選手になりたかったー
 
lete:お二人は憧れた職業はあったのですか?
西脇:僕が子供の時になりたかったのは、体操の選手だったんです。今考えるとそれは職業として成立してない気がするんですけど、
lete:オリンピックとかの?
西脇:器械体操の。
一同:凄い!
Pocopen:ほっほっ(驚きながら)
lete:それはまた凄い目標ですね。
西脇:オリンピックに出ている器械体操の選手にどうやったらなれるの?と、母親に真剣に聞いてたら、一応体育系の大学に行かなきゃ駄目なんじゃない?とか言われて、じゃぁ僕はそれ目指す、みたいな事を言ってましたね。
lete:幾つくらいにですか?
西脇:小学校の3・4年生とかで、本当に器械体操が大好きだったんですよ。
lete:まぁ、職業となると‥?プロになると、コーチとかになるんでしょうかね?
西脇:多分そうでしょうね。
lete:鞍馬とか、床運動とか、二段鉄棒とかやりたかったんですね?
西脇:そうそう、自分が遣った事あるのは鉄棒くらいだけど、ゆくゆくは。
lete:目指していたら今どうなっていたか。
西脇:ねぇ、ムキムキだったかもしれない。
(一同笑)
町野:あの、じゃあこういうピチーーッとした(体操選手が着ているウェアーのこと)
西脇:そうそう
Pocopen:フレディーだ(笑)
lete:繋がったんですね。
西脇:意外なところでね。
 
 
ー音楽への目覚めー
 
lete:その後その夢は?
西脇:小学校時代はずっとそんな調子でした。僕は小学校を出るまでは、文系の事にあまり興味がなかったですね。絵は好きで漫画を書いたりしてましたけど、でもそんなに真面目に好きだった訳ではなくて。中学校に上がった頃、突然音楽に目覚めたというか大好きになりました。そうそう、近所に住んでた大学生のお兄さんが、洋楽のレコードを聴いていたので、教えてもらって、何コレ!と。
lete:何のレコードだったのですか?
西脇:THE BEATLESとかもありましたけど、割とリアルタイムを聴いている人で、B-52'S の最新のアルバムなんかもありましたね。それまで洋楽なんて知らなかったので、凄く楽しいものに出逢っちゃった〜というような感じだったんです。そうしたら、体操なんてどうでもよくなっちゃって、急激に運動不足な生活に。
lete:もうそこから自分も楽器やろうかなという感じになったのですか?
西脇:そうですね、ギターやりたいなと思いましたけど、すぐには初められなくて、中学二年生の時に楽器を買ってもらってから始めました。
lete:ポコペンさんは音楽をやるきっかけというのは、何だったのですか?
Pocopen:きっかけ。やっぱりQueenかな(笑)。でもQueenみたいな音楽は難しくて無理だけど、音楽っていいな、やりたいなと思いました。
lete:西脇さんは、ギターを始めた時には趣味だったのですか? 体操選手の時みたいに、ギタリストになりたいとうのはなかったんですか?
西脇:それはなかったです。そうそう、なんで体操選手はすぐ職業に結びつけたんでしょうね? ギターはその時、弾いてみたかっただけなんですよ。ギタリストになりたいとまでは、思ってなかったです。なんでなんだろう(笑)
Pocopen:私はギターの弾き語りができるようになりたいと思って、高校の時にフォークギター部に入りました。
lete:部活はどうでしたか?
Pocopen:好みが合う人がいなかったかれど(笑)楽しかったです。たまにコンサートをしたりしました。教えてもらえるのかと思ったらそんな人はいなくて、本を見て結局自分で覚えていきました。
lete:弾けるようになって嬉しかったというのは覚えてます?
Pocopen:嬉しかったですよ〜。それで初めて視聴覚室で弾かせてもらった時は凄く嬉しかった。もう夢にまでみた弾き語りでしたから。